
こんにちは、岡本です。2/24(土)、25(日)は、おじさん柔術家たちの一大イベント、全日本マスター柔術選手権2018でした。
もちろん、私も出場して来ました。去年はマスター1といって30〜35歳の部に出場して、黒帯ミドル級(道着込みで82.3kg以下)で準優勝、無差別級で優勝でした。今年は36〜40歳のマスター2黒帯ミドル級と無差別級にエントリー。2連覇をかけて臨みました。
試合動画はコチラをご覧ください。
(参考)
◆階級別
ワンマッチ決勝戦 5:48:58
◆無差別級
一回戦 7:42:47
二回戦 8:23:38
準決勝 9:21:40
決勝戦 9:50:23
黒帯ミドル級はワンマッチでグレイシーバッハのWu Cheng Da選手と対戦。柔道ベースで力がものすごく強い方でした。作戦は、跳びつきコムロックで抱えて極めることでしたが、警戒されていたので極まりづらいと途中で判断。テイクダウンして一番絞りへと作戦変更することにしました。
立ち技は、力では負けても組手のテクニックで試合を優位に進めることができます。自分が良いところを持ち、相手選手に良いところを持たせないようにすれば、相手選手は技を仕掛けることができません。
組手で翻弄して、序盤に小内刈りでテイクダウン、中盤に背負い投げでテイクダウンすることに成功。2ポイントを2回取り、4-0で勝っていました。
途中で一番絞りを仕掛けるも、ブリッジをされてしまいなかなか極まらず。最後のチャンスはラスト30秒に訪れました。
相手選手は0-4で負けており、立ち勝負で敵わないので、引き込んで来ると私は予想していました。案の定引き込んで来たので、素早くクロスニーパスガードを仕掛け、一番絞りの体勢に持ち込み、ラスト2秒で極めることができました。
無差別級は4試合をしました。初戦はポゴナ・クラブジムの杉内選手。実はご近所さんで飲み友達でもあります。すごく仲良しなだけに、トーナメント表を見て、ドキッとしました。対戦したくなかったからです。
二回戦とかなら分かります。それが初戦で対戦することになるなんて、あまりにも酷な話です。当初、棄権をしようと思いましたが、杉内選手はやる気満々な感じでした。私も二階級制覇をしたいですし、なによりも世界3位の中村大輔選手と対戦したいという思いがあったので、出場することにしました。
やるからには全力でいかないと失礼にあたると思い、フルパワーで臨みました。杉内選手がシングルXガードが得意だというのは十分に分かっていたので、このときの作戦は、それを振り切るくらいのクロスニーパスガードでプレッシャーをかけて一番絞りで極めることでした。
この後のことは考えていませんでした。ペース配分を考えず、常に全力疾走で極めを狙い続けました。
ただ、一番絞りを何度仕掛けても、コムロックV1で極めを狙っても、ポイントがズレていたのか分かりませんが、杉内選手はタップしません。試合終了したときにスコアを見たら23-0と表示されていました。
マウント一番絞りは、絞めが極まらなかったとしても、パスガードの3ポイントとマウントポジションの4ポイント、合計7ポイントを奪えるというメリットがあります。おそらく、それを中心としたポイントだったのだと思います。
二回戦は、X-TREME EBINAの川野選手。途中で、川野選手の引き込み際にパスガードを仕掛けたのが、テイクダウンとして認められたらしく、2ポイントを先制することができました。
消耗した体力を取り戻すため、パスガードのプレッシャーはかけますが、あまり無理はせずにこの2点をひたすら守り抜きました。川野選手はガードワークが非常に上手く、ラッソガードやオモプラータがやっかいでした。
準決勝は、OVER LIMIT MARSJJCの原口選手。よく私の鬼極めセミナーに参加してくださる方です。序盤にアンクルピックテイクダウンを仕掛け、クロスニーパスガードからの一番絞りで極めることができました。試合時間は30秒くらいだったと思います。
決勝戦はパトスタジオの中村大輔選手。日本ブラジリアン柔術連盟の殿堂入りを果たしており、世界マスター柔術3位の超強豪です。2010年の全日本選手権では無差別級準決勝で何もできずに腕十字固めで一本負けしました。
中村選手は、コムロックは警戒しているでしょうし、おそらく下から引き込んでスイープを狙ってくると思ったので、再戦となる今回の作戦は、クロスニーパスガードを仕掛けて一番絞りでした。
しかし、やはり圧力やテクニックは他の選手とは比べものにならないものがあり、すぐにスイープのアドバンテージを取られてしまいます。
立ち技から再開しても、圧力や揺さぶりがものすごく、バランスをキープすることができません。相手の片足タックルに合わせて払い腰を仕掛けたのですが、強引に行ってしまったのが失敗でした。
そのままレッグドラッグパスの体勢になり、パスガードの3ポイントとマウントポジションの4ポイントを奪われ、7-0とリードを許してしまいます。なんとかガードに戻しますが、クロスニーパスガードのプレッシャーがものすごく、リバースデラヒーバガードでしのぐのが精一杯です。
ポイントでは追いつくのは困難。どうやって極めるポジションに持っていくかを考えていたところに、パスガードの3ポイントとニーオンベリーの2ポイントを許してしまい、12-0と大量リードされました。
ニーオンベリーをエスケープして、立ちの攻防になりました。ここで閃いたのが、ラペロックです。ラペラガードにつなぎ何とか極めたかったのですが、やはりいきなり試合で使うのには無理がありました。
今振り返ると、ラペラを深く持っていないためベースを崩せていない、前後左右への揺さぶりが足りない等、ただ、ラペラを持っているだけだったので、ラスト10秒くらいでアキレス腱固めを食らってしまい、一本負けを喫しました。
結果としては、階級別で優勝、無差別級で準優勝。戦績は4勝1敗2極めでした。カテゴリーは違えど、2年連続で全日本マスター柔術選手権を優勝することができました。
応援してくれた方々、サポートしてくださっているブルテリア、BAD BOY、Let's BJJ、秋光、千兵衛、とっち整骨院の方々、ありがとうございました。
無差別級一回戦終了後は、心身ともに疲れ果ててしまい腕もパンパンでしたが、周りの応援や期待がパワーに繋がりました。
課題も浮き彫りになりましたし、また地道に練習していきます。次は3月に開催される、マスターインターナショナルアジア。そこに向けて突き進んでいきます。
全日本マスター2018王者 岡本裕士



