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こんにちは、岡本です。毎年夏に行われているアブダビグランドスラム東京というこの大会。名前の通り、アラブ首長国連邦(UAE)の柔術連盟が主催しています。

まず驚いたのは会場の豪華さ。試合マットは全部で9面あり、中央は特設マットとなっていました。クレーンカメラが設置されており、その上には巨大スクリーンがありました。


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そして、一番話題となっていたのが、入賞者に対して賞金が出るということ。なんと!総額賞金110,000ドル以上(今日現在で1ドル約111円)!

アダルト黒帯の各階級においては、優勝2,500ドル(約27万円)、準優勝1,500ドル(約16万円)、3位1,000ドル(約11万円)という、なかなかの好待遇。国内開催の大会では、まずあり得ません。改めてUAEすごすぎです。


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去年までは同時期に大阪でIPPONジャンボリーという5対5の勝ち抜き式団体戦を主催していたため、この大会には出場できなかったのですが、今年はIPPONジャンボリーを春に開催したことで、念願叶って出場してきました。

今度の1月で41歳を迎える私が出場した階級は、アダルト(18〜29歳)黒帯77kg級。マスター1(30〜35歳)と迷いましたが、8月にラスベガスで開催される30歳以上の世界大会、ワールドマスターまでにできるだけ強い人と対戦しておきたいという思いから、アダルトに出ることを決断しました。




一回戦はホブソン・タカノ選手。初戦から強敵でした。去年の東京国際2017の無差別級決勝戦で対戦して、そのときは一番絞りで一本勝ちしていますが、今回は果たしてどうなるか。

タカノ選手は片足を抱えてからのスイープやテイクダウンが上手く、序盤はそれに苦戦します。しかし、隙を見てスタンドからの一番絞りを仕掛け、なんとか極めることができました。

仕掛ける直前に襟を握り直しているところに注目してください。少しでも絞め手の位置がズレると極まらなくなるのです。

ポイントはスイープを仕掛けられても、バランスに気をつけることです。常に極めるポジショニングに注意を払い、帯取り返しの要領で体勢をキープしました。






二回戦は石毛大蔵選手。今年の東日本マスターの無差別級決勝戦以来の対戦です。

石毛選手からは引き込んでくることはないと思っていたので、おそらく立ち技でガンガン攻めてくるだろうと予想していました。

この時の作戦はズバリ内股すかし。内股を仕掛けてきたところをすかして逆にこちらが投げる技ですが、見事に試合中盤に成功します。ポイントを奪うには至りませんでしたが、そのまま跳び付きコムロックのコンボにつなげました。これにより、アドバンテージ1つリードを奪います。

その後に足払いで投げたのは、アドバンテージは入らず。アドバンテージ1つリードのまま試合は終盤を迎えます。


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背中越しに帯を持たれてしまい、内股を警戒しているところに、アンクルピックテイクダウンをされてしまいました。このとき、一瞬で2つの考えが閃きました。

ひとつは、そのまま2ポイントを献上する代わりにコムロックで勝負をかける。もうひとつは、立ち上がりアドバンテージ止まりに留めて、再び勝負する。

ここで私が選択したのは後者でした。序盤のコムロックで右腕はパンパンで限界を超えていました。石毛選手に対して極められる可能性はかなり低い。ということで、素早く立ち上がるも、アドバンテージ1を取られました。

ポイントは同点。ラスト50秒。そのまま立ち勝負が続き、試合終了。

お互いに死力を尽くしました。序盤は私が内股すかしやコムロックを仕掛けましたが、中盤からは石毛選手が盛り返して来て、終盤は石毛選手がアンクルピックテイクダウンを仕掛けました。

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レフリーが挙げたのは私の腕でした。正直、難しい勝負で、どちらが勝ってもおかしくなかったと思います。思わず目をつぶってガッツポーズをしてしまいました。

次の準決勝のことなんかどうでもいい。途中からそんな気持ちに変わりました。気力も体力も消耗し、全てを出し尽くしたうえでの勝利だったので、とても嬉しかったです。


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思い返すと柔術人生、初のレフリー判定でした。準決勝以降は後編で書きます。





◼︎活動場所 
埼玉県上尾市向山4-3-10  上尾市民体育館
◼︎連絡先
◼︎ホームページ
◼︎見学または体験の申込み




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