こんにちは、岡本です。
柔道家が柔術の試合に出るとどうなるか?はい、たくさん投げ技が決まります。
こちらは、先日の12/17に開催された、東京国際柔術選手権2017の試合動画です。RJJからは、さっちゃん、大樹、岡本の3人が出場。3人とも柔道経験者でした。相手選手をバンバン投げまくっていますので、 動画をご覧ください。
この試合で特徴的なのは、組み手の攻防(襟や袖の持ち方)です。3階級上の選手を相手に、組み手で翻弄しています。さっちゃんは、相手の襟と袖を掴んでいますが、相手選手はほとんど掴めていないんです。例えるなら、電車内でつり革や手すりにつかまることができずに、揺られている状態なのです。
組み手が上手いと、特に自分より大きな選手を相手にする場合に有利に進めることができるので、無差別級でもそれほど苦になりません。足技と体落としで投げた後は、ズボンを持ったパスガードで抑え込んで、ニーオン&マウントのコンビネーションで展開していました。
この試合では、序盤に大樹が相手選手を大腰で投げていました。相手選手は柔道ができないので、柔道家が苦手なタックルに切り替えてきます。しかし、大樹は相手選手のタックルにも怯まず、投げて抑え込んだり、袖車絞めを狙ったりしていました。
相手選手は、手首を極めるのが得意だったようです。何度も手首固めをしながら前に突っ込んできました。柔道にはない、手首を極める技なのですが、来るのが分かっていれば簡単には極まりません。
相手選手は猛牛のように突進して来るので、私はそこをカウンターで一閃。思い切り背負い投げで豪快にテイクダウンを奪いました。相手選手にとっては、柔道の立技が分からないのは脅威なんです。立技ができない相手には柔道技が面白いように決まりました。
さて、私が柔術を始めたばかりの頃によく思っていたのですが、柔術の試合に出るのは、異種格闘技戦に参戦するような感覚でした。今まで培ってきた柔道の立ち技が、柔術の試合で果たしてどこまで通じるのか。
結果、柔術家には、投げ技が思うように決まりました。ただ、柔道をやっていることが知られると、相手選手にはすぐ引き込まれてしまいます。そんなときは、組み際や、あえて私から引き込みタイミングを見計らって立ち上がった瞬間、つまり立ち際に投げ技を仕掛けていました。
柔道経験者が、実際に柔術の試合で投げ技を炸裂させる。柔道ができると有利です。ハッキリ言って、柔道ができると柔術が強いです。相手選手は柔道の立技ができないので、かなりのアドバンテージを得ることができますよ。